2013年7月3日水曜日

Intel Parallel Studio XE 2013(Linux版)のインストール

Ubuntu12.04のインストールも完了し、Parallel Studioのインストール開始。
しかし、インストール中のシステム要件チェックで足りないもののご指摘が。。。
以下のものをインストール。

sudo apt-get install build-essential
apt-get install gcc-multilib
sudo apt-get install rpm
apt-get install openjdk-6-jre-headless

更に、ptrace_scopeがEnableになっているとの指摘。

cat /proc/sys/kernel/yama/ptrace_scope

で、1が返されたので、

echo 0 | sudo tee /proc/sys/kernel/yama/ptrace_scope

とし、再度

cat /proc/sys/kernel/yama/ptrace_scope

で、確認すると、0が返されてきたので要件はクリア。

./install.sh

で、無事にインストールが完了。
次に

gedit  ~/.bashrc

とし、以下の行を追加。

source /opt/intel/bin/compilervars.sh ia32

そして、

source ~/.bashrc

icc -v



とすると、

icc バージョン 13.1.3 (gcc バージョン 4.6.0 互換)

と表示されて完了。

2013年7月2日火曜日

Ubuntu 12.04とHaswellチップセット

Intel Parallel Studio XE 2013(Linux版)を使用するためにUbuntuマシンを新調しました。
スペックはCore i5-4570, RAM8G, B85, SSD+HDDで、仮想PCもバリバリと動く・・・はずでした。

Ubuntuの最新バージョンは13.04ですが、Parallel Studioの動作環境に指定されていないので、無難な12.04をインストール。しかし、12.04のLANドライバに難があり、動作不良。

試しに13.04は無事にインストール完了しましたが、Parallel Studioのインストールで案の定、13.04にはインストールできませんとのつれないメッセージ。

Google先生で調べるとB85でも12.04を動かしている例があるようですが、目的と努力の方向が違うので、急遽、一世代前のB75チップセットのマザボを用意しました。当然、CPUもLGA1155なので、再調達。とりあえずCPの良さそうなPentium G2020も。

以上のHW環境で無事に12.04のインストールが完了しました。

そして、Parallel Studioのインストールへ。

Core i5-4570とマザボはしばしの間、出番待ち。。。モッタイナイ。

2013年7月1日月曜日

下山していた富士山レーダー --- 富士山レーダードーム館

昔、NHKのプロジェクトXで、その建設物語が紹介されていた富士山レーダー。

今は、下山していたんですね。

番組ではレドームをヘリで吊り上げる様子を紹介していましたが、下ろす時はどうしたんでしょうか。。。ちょっと気になります。

富士山レーダードーム館
番組では山頂(剣ヶ峰)と気象庁間での見通し通信が可能かどうかを確認する為に、山頂まで登って篝火を焚いたとか。その明かりが見えたと喜び合うシーンが印象的ですが、フレネルゾーンは確保されていたのでしょうか。

この富士山レーダドーム館では当時のレーダ送信機などが展示してあり、導波管好きの方にはたまらないと思います。そういう方も少ないとは思いますが。

2013年6月13日木曜日

歓迎すべきインピーダンス不整合

2006年に同軸構造体中の誘電体の不均一さによる電波の反射を計測することによって、位置と状態を推定する。というテーマが現在の会社の名前の由来のひとつになっています。

この時の結果は IRS2006 の "Void Detection in Grout-Filled Sheath Tube by RF Propagation"にまとまりました。

DD-125 さわゆき
そして、更に遡れば学生の頃に、「時間的に変化する回路系の状態を測定するにはどうすればよいか?」という教授の一言にまで戻ります。多分、その一言はさり気なく私の琴線に触れたのでしょう。

通常、インピーダンス不整合は無線屋さんにとっては歓迎されませんが、レーダに代表されるような反射を捉えるシステムでは逆に大歓迎で、不整合点から反射があるので目標を捉えられる訳です。




  送信機 ---> (マッチング) ---> 空中線 ---> (マッチング) ---> 空間 --->

    ---> 目標 (ミスマッチ) ---> 空間 ---> (マッチング) ---> 空中線 --->

    ---> (マッチング) ---> 受信機

こういう視点でステルスや電磁波シールドを考えると理解しやすいかも知れません。

写真の”さわゆき”は就役して直ぐの頃に乗艦した思い出の艦。CQ出版、RFワールド誌の記事執筆のため横須賀を訪れた際に偶然にも再会を果たしました。この艦も各種レーダを搭載している様子が分かりますね。

自分にとっては最も感動したシーン(正面から)


2013年6月11日火曜日

NHK放送博物館 --- 愛宕山

同軸開放型
所用の為に虎ノ門方面へ出かけたついでにNHK放送博物館に寄り道。

どこに行っても空中線の香りを敏感に嗅ぎとるもので、入り口横にひっそりと展示されている空中線群があります。ひっそりと展示というより、まるで隠してあるような、ちょっと置いただけというような感じで目立ちません。

しかし、東京タワーからテレビ電波が停波し、それを背に日本初のテレビ放送用アンテナが展示されているアングルは感慨深いものがあります。


そして、その横にはアナログ放送最後のスーパーターンスタイルアンテナが展示してあります。これは東京タワーの最上部に取り付けてあったものだそうです。

スーパーターンスタイルアンテナ
無線従事者試験の勉強には欠かせない形式の空中線でしたが、VHF-Low帯の波長が成せるサイズとでも表現したらよいのでしょうか、美しいフォルムです。

2013年6月8日土曜日

富永敬俊博士 --- きいろ香


Academic Pressから出版されているWine Scienceという本にも、多く引用されている故富永博士が発見したソーヴィニヨン・ブランの香りの構造。そして、2003年に日本の固有品種の葡萄”甲州”にも同じ香りが発見された。それから10年目の今年、その甲州から造られた特別なワインがリリースされました。
甲州きいろ香
en Hommage à Taka 2012


写真のボトルの裏には、次のように記されています。

---
ワインの研究生活を小鳥たちと過ごす時間は「聴こえない唄声」の探訪でもあるのです。

・・・

小鳥(きいろ)はボクにこう教えてくれた。。。
「耳を澄ませばいままでとは別の音が聴こえる。」
---

博士と小鳥の物語は有名ですが、このワインは甲州という日本が誇るべき葡萄品種とメルシャンの熱意を軸に、博士と小鳥が織りなす「物語」で彩られたスペシャルキュヴェです。



2013年6月3日月曜日

誤り訂正符号のゴール

私達はセミナーをやらせていただく際に、この技術を理解するとこんなメリットがありますと最初に提示させて頂くように心がけています。マラソンや登山を考えると分かりやすいのですが、ゴールが見えないと普通は頑張れませんから。


以前、ある会社様のご依頼で誤り訂正符号の勉強会をやらせて頂きました。
その時の誤り訂正符号の勉強会では、誤り訂正符号のゴールは符号化利得にあると強引に定義しました。それはその会社様のニーズが明確になっていた為です。

電波法で微弱無線や特定小電力無線においては小さな送信電力しか認められていません。
その制約の中で如何に遠距離まで通信できるようにするかという方法を考えると、・許容限界までパワーを上げる。・受信性能を上げる等など。しかし、電界強度規定や送信アンテナ利得制限がありますから些細な向上でしかありません。受信アンテナに巨大パラボラアンテナを使える方は別ですが。。。

現状あるもので何とか到達距離を伸ばしたいという場合は、誤り訂正符号を導入するとどうでしょう。伝送効率は低下しますが、それを許容できる通信であれば、符号化利得が得られますからその効果は大きいものとなります。この勉強会をやらせて頂く前は誤り訂正符号は文字通りに通信のエラーフリー化と思っていました。今にして思うと、回線設計をやって空中線利得や送信電力を決める。これができる世界は贅沢です。

その勉強会のお陰で、微弱無線で何とか通信をしたいと考えておられる方々には誤り訂正符号は遠距離化の為の有効な手段だとこちらが逆に勉強をさせて頂きました。

弊社のWebにその時のサンプル資料(抜粋版)を置いています。ご興味がある方はご覧ください。